日本サッカーの未来・その4

一昨日のW杯アジア最終予選の初戦、日本はオマーンに3-0の完勝でした。日本が最終予選の初戦で、これほど危なげなく勝ったことは初めてのことです。いや、初戦だけでなく予選全試合を通じても、初めてではないかと思います。

ただ私は、この試合を見て、あらためてずっと抱いていた懸念を再確認したようで複雑でした。

 

結果論でもなく後出しジャンケンでもなく、私は2年前、ある人気サッカーブログに、

『近い将来、日本はアジア1強になる。突出して強くなる。そのとき日本は、どのような代表強化策を講じるのだろうか』

と、コメントをしました。

 

前置きしておきますが、この場合の代表強化策というのは、あくまでも、

『日本がW杯で優勝するため』

のものです。

 

昨年の1月、日本はアジアの頂点に立ちました。そして、一昨日の試合を見る限りその地位は揺るぎないものと証明されました。

欧州強豪クラブに所属する選手の数、質において日本はアジアでは突出しており、先発メンバーの所属クラブだけを見ると、一瞬、欧州の何処の強豪国かと錯覚するほどです。

そしてそれは、来年の今頃のコンフェデレーション杯の頃には、さらにその色彩を濃くしていることでしょう。

 

しかし、いくら山の頂点に立っても、アジアの低い頂では、世界の頂点を見上げるだけです。アジアという山が、欧州や南米に匹敵する山になってこそ、その頂に立ったとき、世界の頂と目線が合うというものです。

 

アジアの頂を高くするにはどうしたらよいのでしょうか?

言うまでもなく、日本を含め、アジア各国がレベルアップすることです。

では、各国がレベルアップするにはどうしたらよいのでしょうか?

 

サッカーに限らず、

『代表の強化の基本は、自国リーグの発展、レベルアップ』

というのが常道でしょう。

 

なるほど、サッカーにおいてオランダは、自国リーグはイングランド、ドイツ、スペイン、イタリア等に劣りますが、代表はW杯南ア大会で決勝に進出したように、世界屈指の強豪ですから、上記に反するのではないかと思われるでしょう。

さりながら、オランダが所属する欧州とアジアを同一に語ることは出来ません。

欧州において、経済的により小さなオランダは、イングランドやスペインと張り合うのではなく、それらのリーグへ選手を供給する育成リーグに徹しているのです。

それは、欧州各国においては、一様にサッカーの歴史が古いため、時間を掛けながら、今の状況が作り上げられたということです。

 

しかし、アジアは違います。

各国とも自国リーグの歴史は浅く、Jリーグは発足からまだ20年しか経っていません。まだ黎明期にあるアジアにおいて、欧州や南米のレベルに近づくには、まずは各国が自国リーグの整備、発展に尽力し、レベルアップを図らなければなりません。

 

ところが各国の状況はどうでしょうか?

将来、欧州のトップレベルのリーグに近づく可能性のあるリーグがどのくらいあるでしょうか?

50年後であれば話が違いますが、こと25年以内に限れば、残念ながらJリーグ以外には一つもありません。

 

韓国:Jリーグより10年も早い1983年にKリーグを発足していながら、プロのクラブは1部16チームしかないという体たらくです。ACL進出チーム枠の割り当て数の関係で、昇降制を採用しなければならなくなったKリーグは、プロの2部リーグの創設に迫られることになったのですが、なんと1部16チームのうち、4チームを2部に降格させ、他にわずか2チームを加えた6チームで運営しようとしているのです。

しかも、八百長が発覚し、逮捕者まで出て観客動員は激減、有望な若手選手のJリーグ流出に歯止めが掛かりません。

このようなリーグに、どのような未来への展望を見出せというのでしょうか?

 

豪州:元々、ラグビーやクリケットが盛んな国で、サッカーはマイナースポーツ。しかも、たしかAリーグは10とか12チームしかないリーグにも拘らず、分裂騒動まで起きています。

 

インド:中国とならぶ人口大国で、経済発展が見込める有望国ですが、この国には『カースト』という厳格な身分制度があります。ある程度まで発展した段階で足枷になるでしょう。

 

中東:オイルマネーに任せた現在の強化方法には限界があります。潤沢なオイルマネーを適切に費やしているとは思えません。

石油埋蔵量には限界があるうえに、エジプトやリビアで起こった民主化運動が巻き起こる可能性も高く、動乱になる可能性があります。

 

インドネシア:人口は2.4億人で、経済発展も著しく、GDPは日本の1/10にまでになっています。サッカー熱が非常に高いので、日本が協力すればある程度レベルの高いリーグになる可能性はありますが、いかんせん時間が掛かります。

 

中国:さて、問題はこの国です。Cリーグは、アジアの中では唯一Jリーグに匹敵するリーグになる可能性を秘めています。

14億人の人口、驚異的な経済発展、昨今の一流選手の流入をみれば、申し分が無いようにみえますが、しかし前回の『中国脅威論』でも指摘したように、中国には潜在的に大きな不安要素が付き纏っています。

日本のメディアでは詳しく報道されていませんが、貧富の格差、土地の強制収用、地方役人の腐敗、公害汚染等々により、国民の暴動が年に十数万件もあるという話も伝わっています。

超バブル経済は、日本の比ではなく、いかに共産党独裁国家とはいえ、ソフトランディングは日に日に難しい状況になっています。

 

ただ私は、むしろ共産党一党独裁が終焉し、アメリカや日本とまでは言いませんが、せめてロシア並みに民主化が進んだとき、経済に限らずあらゆる分野で驚異的な発展を遂げると思っています。

そうなったとき、中国CリーグはJリーグを超え、現在のイングランド・プレミアリーグに匹敵するリーグになる可能性があると言えるでしょう。

しかしながら、いったい何時になるでしょうか?

日本はその日まで待つ事になるのでしょうか?

 

このように、25年ぐらいのスパンで考えると、アジアの未来は暗いと言わざるを得ません。

欧州レベルに近づくためには、少なくとも日本、韓国、中国、そして他にもう一ヶ国が、プレミア、リーガ・エスパニョーラ、ブンデス、セリエAのレベルに近いリーグに発展、進化しなければなりませんが、Jリーグ以外は、その可能性は極めて低いと断言せざるを得ません。

これでは、アジアの頂点に立った日本のさらなる強化は儘なりません。日本一国では、レベルアップには限界があるのです。

 

そこで私は、これもまた2年前から、

『日本はアジア連盟を脱退して、南米連盟に加盟させてもらうべし』

と、提案しています。

何を荒唐無稽な、と思われるかもしれませんが、

トルコが地理的にはアジアにも拘らず、地中海を挟んでいると言う事で、欧州連盟に加盟し、カザフスタンがアジア連盟から欧州連盟に鞍替えしました。

それでも、この2国はまだ理解できなくもないですが、オーストラリアがアジア連盟に加盟したのはいかがなものでしょうか。

これが認められるのであれば、太平洋を跨いだ隣国ということで、日本が南米連盟に加わってもおかしくは無いでしょう。

 

幸い、南米各国は親日国が多いので、日本が本気になれば、加盟は可能だと考えます。

最初は、W杯に出られないこともあるでしょうが、レベルの高い連盟で鍛えられれば、ブラジルやアルゼンチンと肩を並べる日が来ると思います。それはすなわち、W杯で優勝を狙えると言う事です。
それに、ブラジルやアルゼンチンと真剣勝負が定期的に観られるのです。ワクワクしませんか?

 

しかしながら、前提条件が一つ。

それは移動時間です。日本は覚悟の上でも、長時間の移動は南米側が嫌うでしょうから、航空技術の発達が必須条件となります。

50名乗りの高速ジェット機が開発され、日本―南米大陸間が5時間ぐらいで移動できるようになれば、出来ない相談でなくなると思います。

私は、早ければ10年以内、遅くても15年以内には出現すると思っています。

 

むろん、今のところ日本サッカー協会にそのような意思はありませんが、今後10年間アジア各国のサッカー事情の推移をつぶさに観察し、見込みが薄いと判断したときには、真剣に検討する価値があると思っています。

あくまでも、本気でW杯で優勝したいのであれば・・・・です。

 

もう一度、断言します。このままではアジアのサッカーに未来はありません。(欧州レベルに到達はしません)

 

追記:香川のマンチェスターUへの移籍が、クラブの公式HPで発表されました。

またぞろ、く○マスコミがアジア最終予選にも拘らず、この話題で代表選手のコメントを求めたりしています。

あほか!

誘拐事件などのとき、報道管制を敷いたりするように、各社オーストラリア戦が終了するまで、取材しない協定を組めよ、と言いたくなります。

もし、これでヨルダン戦とオーストラリア戦の結果が思わしくなければ、批判は香川に向くことにだってなり兼ねなません。

日本のく○マスコミは、自分のことを棚に上げて、そういうことを平気でする輩です。

 

それにしても、マンチェスターUも神経質な期間だということは十分知っているはずで、それでもフライング気味に発表したということは、余程香川が欲しかったのでしょうね。

 

 

 

 

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