日本再生論・その4

民主党と自民・公明による、消費税増税法案と社会保障の一体改革法案についての三党合意が成立しましたが、結局茶番劇でしたね。

 

社会保障改革の柱である、後期高齢者医療制度と最低保証年金制度は棚上げ、幼保一体化は廃案となりました。まさに、官僚の思う坪となったわけです。

一方、大騒ぎした大飯原発再稼動問題は、専門技術者による安全確認もないまま、ましてや免震棟と津波に対する防御壁の設置も、2015年の完成予定にも拘わらず、ゴリ押しで再稼動が決定しました。

 

原発に関しては、他にも40年で廃炉という原則を撤回し、例外規定を設けたため、事実上原発はよほどのことが無い限り、半永久的に稼動することになりましたし、さらに原子力規制庁も、当初出向した役人は、元の省庁に戻ることが禁止だったのですが、これまた例外規定が設けられ、骨抜きになりました。これで、原子力規制庁は独立性が保てなくなり、各省庁の『言いなり』となることが決定しました。

 

『日本再生論・その3』

でも書きましたように、全ては官僚の『既得権益と天下りの確保』という論理が罷り通った結果です。今後も、その視点で見ていれば、各法案・各政策の行方は非常に分かり易いことでしょう。

 

注釈をしておきますが、私の言う『官僚』とは、これまでもこの先も、各省庁の主任クラス以上の高級官僚を指し、決して霞ヶ関の国家公務員全員を指している訳ではありません。

 

主任クラスであれば、一応省庁のトップである事務次官を狙えるエリート(本来の意味は違いますが、あえて使用します)中のエリートであり、たとえ頂点である事務次官にはなれなくても、局長、審議官クラス並みぐらいには到達し、退官後は管轄業界に天下って、年俸2,000万円程度、退職金5,000万円程度をもらうことができます。

 

しかも、2、3年で天下りを繰り返すため、天下りだけで収入は軽く3億円を超える者もいるようです。主任クラス以上というのは、政策を決定する権限(本来は国会議員だが、事実上官僚が握っている)がありますから、自分たちの未来、つまり天下って美味しい汁を吸えなくなる政策は、断固握り潰すという訳です。

 

さて、今後の焦点は民主党の小沢元代表の動向となりましたが、どうなることやら・・・・。おそらく、強硬な行動には出ないと思います。つまり、最後まで反対を押し通し、引いては党を割って出ることは無いと思います。

もし、彼が自説を曲げずに、党を割って出るようなことがあれば、私は初めて彼を評価するでしょう。

 

というのも、もし彼が離党すれば、解散・衆議院選挙が早まるからです。自民・公明との合意はあくまでも、消費税増税法案のみですから、以降は法案が全く通らない、つまり国会が機能しなくなりますので、遅くても来年年明けの通常国会冒頭に解散するしかないということになります。

 

その衆議院選挙ですが、自民党の谷垣総裁は、自身の自民党総裁再選の懸念もあり、早期の解散を模索しているようですが、確実に議席の減る民主党は、なるべく遅らせたいようです。まして、『大阪維新の会』を率いる橋下大阪市長の人気を恐れ、『橋下ブーム』が下火になるのを待った方が得策という考えもあるようです。

 

しかし、私はその考えには疑問を覚えます。

まず、目下の橋下人気は、一過性のブームなのでしょうか?

確かに、過去を振り返れば、社会党の『マドンナ旋風』や小泉元首相の『郵政解散』、そして前回衆議院選挙時の『政権交代』と、ブームが席巻しましたが、私は今回の橋下人気はそれらとは違うと考えています。

 

何よりも、自民党による一党独裁が続き、社会の矛盾や閉塞感の原因は、この一党独裁にあると思った国民は、前回の総選挙で政権交代を選択しました。ところが、政権党となった民主党は、閉塞感を打破するどころか、亡国政党だと判明し、その背後には官僚の影がはっきりとしました。

官僚の暗躍については、これまでにも幾度も問題点が指摘されてきましたが、政官財の癒着はあらたまることがなく、国民は政権交代に期待したのですが、今回儚くも裏切らたのです。

 

そして何より、国民の怒りを買った(と、私は思っています)のが、原子力政策と消費税増税でしょう。東京電力への対応、大飯原発の再稼動、一体改革と言いながら、国会議員の定数削減は手付かず、公務員改革は骨抜きの中、消費税増税法案のみが成立となりそうな情勢です。

 

余談ですが、一連の消費税増税法案の取り扱いの推移をみていると、野田首相はあの芸人の『中島知子』より、より強烈なマインド・コントロールをされているとしか思えません。巧妙に洗脳しているのは、もちろん財務省です。

 

こういった情勢下、注目の橋下人気は、一過性のブームなどではなく、政治不信、官僚への不満の表れとみています。したがって、たとえば、橋下市長に何か失点があったとしても、彼の人気は下がるでしょうが、それが自民党や民主党の支持率回復に寄与することは断じてありません。必ずや橋下市長の政策を引き継ぐ人物が登場するでしょう。

すなわち、川の流れと同じで、国家統治の形を変えること、すなわち中央主権から地方分権へ移行する流れは変えることができないということです。

 

しかも、橋下人気が下火になるまで衆議院選挙を先送りしたい、と考えている連中は大きな誤認をしていると私は思います。

たとえば、来年の任期満了まで選挙を先送りして、はたして橋下人気が下火になるでしょうか?とうてい、私はそうは思いません。むしろ、橋本市長に選挙の準備期間を与えるようなものだと思います。

 

考えてみて下さい。

橋下市長は、来るべき衆議院選挙へ向けて、今年の三月に『維新塾』なるものを立ち上げ、立候補者の養成を始めたばかりです。一月に2回程度のペースで講義があるようですので、もし今年の6月に選挙があれば、講義の回数は最大でも僅か8回という、いわば即席培養の立候補者がほとんどだったのです。

これは、対立候補者にすれば、格好の攻撃材料となったはずです。

それが、もし来年の九月まで選挙を先延ばしにすれば、それだけ有能な人材発掘に時間を掛けられるということです。

 

仮に、民主党や自民党などの既成政党には、その間に支持率を挽回する手立てがあるというのでしょうか?そうであれば、選挙を先延ばしする策も分からないでもありませんが、私にはそのような良策があるとは思えません。

 

そこで、今後の政局、選挙の行方を占ってみることにします。もちろん、多分に私の希望的観測が含まれています。

 

ます、民主党は小沢氏が離党しようがしまいが、次の総選挙では、議席が半減するでしょう。もしかしたら、100議席程度に落ち込むかもしれません。

自民党は増減なし、良くて+20議席が精一杯でしょう。つまり、定数480議席のうち、自民党と民主党を合わせても、半数の240議席から300議席というところでしょうから、残りの180議席から240議席が他党ということになります。

 

おそらく、みんなの党以外は多少の増減はあっても、平均すれば横ばいと見ますので、それらを合わせて70議席となります。

みんなの党は、40議席程度に大躍進すると見ていますので、残りの70議席から130議席が、大阪維新の会、愛知の大村知事を中心としたグループ、石原東京都知事の新党絡みの議席となります。

中を取って100議席としておきます。

もっとも、石原都知事が新党を立ち上げれば、既存政党からも議員が流れることになりますから、実際にはもっと増えることになります。

 

 

予想議席数(定員480議席として計算)

自民党     :120~140 -α(石原新党分)

民主党     :120~140

公明党

共産党

国民新党

新党大地・真民主

新党きづな

社民党

立ち上がれ日本

新党日本

無所属

その他を合計して: 70     -α(立ち上がれ日本、国民新党から石原新党へ)

みんなの党   : 40

大阪維新の会他 :130~ 90 +α(上記の-分)

みんなの党と大阪維新の会のグループは、政策が近いので、いずれ合流することになるでしょうから、最終的にこのグループは130~170となり、第一党を形成することになるでしょう。

石原新党分が、多少+αされても、過半数には達しませんから、いずれにせよ自民党、民主党と大阪維新の会のグループがほぼ拮抗した形になると思います。

中国・三国志における諸葛孔明の有名な策、『天下三分の計』であれば、勢力の拮抗は良いことなのでしょうが、目下の情勢ではそういう訳には行きません。

そこで、政界再編か連立の模索となるのですが、私としては政界再編の流れになることを期待しています。

 

次回は、具体的な政界再編の行方と、橋下大阪市長の評価について記したいと思っています。




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