日本プロ野球の崩壊・その3:WBC不参加問題

昨日、日本プロ野球選手会は、来年3月開催の第三回・WBCに不参加を表明しました。
大英断であり、大賛成です。現状が変わらなければ、最後まで貫き通して欲しいものです。
選手会が不参加を決めた理由は、利益の配分ということですが、
『ちょっと待てよ。これって、選手会が声を上げる問題なのか?』
というのが私の率直な感想です。

WBC全体のスポンサーの約70%が日本企業であるにも拘らず、利益の配分はMLBが約66%に対して、日本が約13%ということが主な理由として語られています。米国の約66%というのは、経費や中南米諸国の取り分も含んでいるとのことですが、それにしても異常な配分であることに違いないでしょう。

さて、この事態を受けて、加藤コミッショナーは、さっそく、
『野球界全体のことを考えて欲しい』
とか、
『ファンの気持ちを考えて欲しい』
とか、まるで他人事のような発言をしています。
おそらく、近日中には、セ・パ両会長や、各球団のオーナーたちが発言を開始し、特に巨人のオーナーや渡邉名誉会長?などは、
『選手会は金に強欲だ・・・・』
と、声高に批判することが目に見えています。(ただ、サンデーモーニングの張本氏が、選手会を支持したのは意外でしたが・・・・)

しかし、はたしてそうでしょうか?
選手会は、決して金銭欲で不参加を表明したのではない、と私は見ています。たとえば、もしNPBへの配分が増えたとしたら、その増分は東日本大震災へ寄付する考えだって持ち合わせていると思います。

そもそも、この問題の根幹は、2006年の第一回大会の2年前に遡ります。
この頃、日本のプロ野球は人気衰退に歯止めが掛からず、特に巨人戦のテレビ視聴率は右肩下がりの一途を辿っていました。
何とか、人気低迷の梃入れを図りたい日本野球機構(以下NPB)と巨人は、真の世界一を決める世界大会の開催を目論みました。
それまでの野球の世界大会は、オリンピックとIBAF・コンチネンタルカップぐらいで、サッカーのW杯のような、真の代表が戦う大会はありませんでした。

しかも、その一つであるオリンピックは、今年のロンドン大会の種目から除外になる予定だったか、除外が決定したか、とにかくますます野球の衰退が見込まれる時期でもありました。そこで、NPBがMLB側に働き掛けて、WBCの開催の運びとなったのですが、経緯が経緯だけに、NPBはMLB側が出したそのときの条件を丸呑みするしかなかったのです。

MLBが世界一だと自負している米国は、野球がオリンピックの種目から除外されようがどうなろうが、痛くも痒くもなく、自分たちの好きなように運営出来るのであれば、と開催に賛同したのです。
ですから、本来はサッカーのFIFAのような組織を創ってから、その元に公平な組織運営をするべきでしたが、ともかくサッカーのW杯のような大会を開催したいと焦るNPBは、MLBの要求に唯々諾々と従ったのです。

当時のNPBの思惑としては、とりあえず第一回を開催してしまえば、その後の交渉で何とかなると高を括っていたのでしょうが、予想外のMLBの強硬な態度に折れてしまい、第二回も同じ運営方法で開催され、さらに今日に至るまで、いっこうに改善されないため、止む無く選手会が声を上げたのです。

言うまでもなく、MLBと交渉するのはNPBであって、選手会ではありません。NPBが、具体的には加藤Cやセ・パの両会長が、MLB側のコミッショナーや運営会社の事務局と交渉すべきなのに、今日まで事態を放っておき、挙句の果てに、選手会の反旗によって、初めて何も改善されていない事実が国民の前に明らかになったのです。

したがって、今回の件で糾弾されるべきは選手会ではなく、あくまでもNPBなのです。しかし前例を見れば、おそらく選手会が非難の的になるのではないか、と私は危惧します。読売新聞、中日新聞や日本テレビといった球団の親会社は、自らの怠慢、無能をさておき、選手側の金銭欲に論点をすり替えて、自己保身に奔ると思うからです。

そして、その中心に居座っているのがいつも巨人です。私が、プロ野球が嫌いになったのは、まさにこの旧態然とした現状に反吐が出るからです。歴代のコミッショナーやセ・パ会長は、巨人の意向の下に人選されているのは周知の事実です。
そうしておいて、巨人は国内では絶大な権力を振るうくせに、自分より巨大なMLBにはあっさりと尻尾を巻いてしまいます。
『強きを挫き、弱きを助ける』ではなくて、『弱気を挫き、強気に諂う』のが巨人です。巨人の正体とはそのようなものです。私が、巨人をことさら毛嫌いするのはそれが理由です。

NPBが参加できる解決策はただ一つ。
日本の企業がスポンサーから降りることです。当然、運営は赤字になりますから、NPBの配分も極端に減り、選手にとっては実入りがなくなるかもしれませんが、その結果、WBCの開催廃止になるか、MLBが善処するかの二択になるでしょう。

もう一つ腹が立つのは韓国です。韓国はスポンサー額のわりには、9%という利益配分を得ています。日本のスポンサーが70%ですから、残りの30%のスポンサー全てが韓国企業であっても、日本の半分以下ですから、利益配分も6%以下であって然るべきです。
おそらく、韓国は日本企業から金を分捕っているという意識ですから、現状に不満は無く、米国に与するでしょう。
この際、選手会には徹底抗戦をしてもらい、そのあたりの不透明な不部分も正して欲しいものです。
最後に、ファンは今回の選手会の判断を支持し、最後まで支援しましょう。

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