安倍政権は日本を救えるか:その8・エネルギー革命・資源大国への壁・その2

エネルギー革命・資源大国への壁・その2

日本のメタンハイドレートのガス採取成功を米国が阻むはずだった、などというと何やら三文小説の『陰謀論』めいていますので、純真な日本人には信じられないかもしれません。

ですが、残念ながら?事実だろうと思います。米国の世界戦略はその圧倒的な軍事力のみならず、エネルギー、金融、食料とさまざまな分野で覇権を握り、優位な外交を進めることにあります。

たとえば、メタンハイドレートのガス採取化成功に沸く日本ですが、米国ではすでにシェールガスの実用化に成功し、日本も先の日米首脳会談で、購入の枠組みが決定しました。
そもそも米国は自国に中東にも匹敵すると言われる油田を有しながら、採掘を控えその中東から石油を輸入していました。

言わずとしれた、中東の石油が枯渇するのを待って、自国の油田を開発しようという周到な計画です。もっとも、太陽光、風力などの自然エネルギーをはじめ、どのような新技術が開発されるかもしれず、また米国自身もシェールガスという新たなエネルギーを獲得したわけですから、この深謀遠慮がどの程度の効力があるのかは不明ですが、いちおう中国の経済発展は継続するということにすると、インドや新興国も含めたエネルギー需要を考えれば、あながち無駄な策謀ではないでしょう。

金融は日本人に匹敵する有能な民族であるユダヤによって牛耳られているのは周知の事実であり、小泉政権下での郵政民営化も米国の要請によるものだとは外交文書によって明らかになりました。食料に至っては、かつてロシアに小麦だったかとうもろこしだっかの輸出禁止を外交に用いたことがありました。

これらは何も陰謀論でもなんでもなくて、国益を利するための通常の外交手段であり、日本人があまりに真っ正直で、純真なだけなのです。これはこれで日本人の美徳に一つなわけですが、周囲にあまりに狡猾で、平気で嘘を吐いたり、捏造したりする民族がいる限りは、日本人ももう少し現実に目を向けるべきでしょう。

さて、注目のメタンハイドレートです。
米国はなぜこのエネルギーの開発を容認したのか? ということですが、表向きの理由としては安倍首相の誕生でしょうね。あの9.11事件以来、米国の軍事プレゼンスが低下しているのは否めない事実であり、テロとの戦いに手が一杯の米国は、アジアに対する安全保障の役割の一定部分を日本に肩代わりをして欲しいと願っていました。

簡単に言えば、日本に集団的自衛権の行使を求めていたわけですが、民主党政権の3年あまりはもちろんのこと、その前の自民党政権下にあっても、米国が求めるものからは乖離していました。

ところが、安倍首相は憲法改正と集団的自衛権の行使を明言して衆議院選挙に圧勝したわけですから、実現の可能性が高くなりました。そこで安倍政権を後押しする政策に方向転換し、その一つとしてメタンハイドレートの開発を容認したのだと考えられます。

ただ、そう言っておきながら、私は本当にそうなのだろうかと疑念を持っています。
ひょっとしたら、もう一つの国内の反対勢力と手を組んでいるのかもしれないという疑念です。

国内の反対勢力とは、商社、石油、海運、電力会社などの既得権益者と官僚です。商社は石油の買付け、石油会社は言うまでもなく、海運は運搬が無くなるわけですから、新エネルギーの開発などとんでもないということになるのです。

電力会社はあの不幸な福島原発事故の際に判明したことですが、総原価方式とかなんとかと言って、原価に一定の利益を上乗せして電気料金を決めているのですから、発電のための燃料は高ければ高いほど利益が出るということになります。したがって安価な自前のエネルギーなどとんでもないといったところで。

言うまでもなく、これらの既得権益勢力の組織に大量の官僚が天下りしています。過去のブロクでも書きましたが、なぜ東京電力を破産させなかったのでしょうか。日本航空は破産させ、株主や債権者に応分の責任を分担させながら、東京電力は破産させなかった。

この違いはただ一点、官僚の天下りのポストの数の圧倒的な差です。破産によって、徹底的な合理化が図られ、その結果自分たちの美味しいポストが削減されることを嫌った経済産業省らが、断固として反対の圧力を民主党政権に掛けたのです。さように、石油政策には多くの利権が存在しており、それらを手中にしている既得権益者がそうやすやすとその利権を手放すはずがありません。

では、今回のガス化成功はどういうことか?
これは単なる『アリバイ作り』に過ぎない可能性があります。アリバイとは、政府はいや霞ヶ関の官僚は、ちゃんと新ネルギーの開発を進めていますよ、という国民向けのポーズということです。そして糞マスコミもそれに加担している。そいう構図なのではないでしょうか。

その証拠に、今回採掘したのは、太平洋側の東海沖ですが、これが実に怪しくて、わざわざ難しい、非生産、非効率な場所を選んで試験採掘をしているのです。日本海側には、海底1,000m付近に、しかもすでにシャーベット状態のメタンハイドレートが大量に存在しているのに、そこを一切無視しているのです。

政府は5年以内の商業化を目指すと言っていますが、日本海側であれば、もっと早くしかも確実に可能になります。どうも政府、官僚はそれを避けたいというように見えてなりません。

むろん、より困難な条件を克服することによって高技術が確率されるわけですから、それはそれで有益なことですが、日本海側を一切調査せず、太平洋側のみを試掘し、結局採算にあわなかったと言って、終了宣言する危惧があります。これこそが、米国と日本の既得権益勢力が結託した絵図のような気がしてなりません。

単なる私の杞憂に終わればよいのですが、ともかく今後政府が日本海側の本格調査に乗り出すか否かによってその本気度がわかるいうことです。是非、注目して行きましょう。

どうする日本、どうなる世界



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