大相撲

日本最八百長列伝・その1:

昨年末、サッカー・イタリアセリエAの選手16名が八百長で逮捕されるという事件がありました。イタリアは、数年前に名門ユベントスの幹部が、審判を買収したとして、懲罰を受けましたが、懲りませんね。

 

八百長の形態は、

自チーム優勝のために、審判や相手選手を買収する。

マフィア絡みの賭博のため、審判や選手を買収する。

の二つです。

 

イタリアだけでなく、中国のサッカーのリーグも八百長が蔓延し、ファンは嫌気が察しているようですし、韓国はもっと酷く、野球、サッカー、バレー、バスケット・・・・なんとあらゆる競技で八百長があったと、国を揺るがす騒ぎになっています。なぜか、日本ではあまり報道されませんがね・・・・。

 

まあ、韓国の場合、宜しくないのは、国内だけでなく国際大会でも審判買収問題が発覚している事ですね。たとえば、古くはソウル五輪でボクシングの審判買収がありましたし、2002年のサッカー日韓共催W杯での審判買収も実しやかに噂されています。

特に、欧州での評判が悪く、当該のイタリア、スペインはもちろん、ポルトガルやイングランド、オランダ、ドイツ、フランス、・・・・といずれもサッカー強豪国の評判は芳しくありません。

 

さて、かく言う日本も先年、大相撲で八百長が発覚し、国民の顰蹙を買いましたが、実はこの相撲の八百長、私は20十年以上も前に、当時の現役力士の口から言質を取っていました。

もっとも、今となっては、録音していたわけでも有りませんし、『言った、言わない』の、押し問答になるでしょうがね。

 

題して、『日本最八百長列伝・その1:大相撲』です。

 

その前に、何を隠そう、私はある野球賭博にも関わり、警察の家宅捜査と事情聴取を受けたこともありますので、いずれそちらの顛末も書きたいと思います。(注:ただ巻き込まれただけで、首謀者ではありません。もちろん、不起訴です)

 

私の師は、ある名門相撲部屋の後援をしていました。

後援と言っても、数多くの後援会があり、たとえば、テレビで優勝力士が大きな杯を口にしたり、鯛を持ち上げたりしているシーンが流れますが、そのとき周りを囲んでいる人たち、いわゆる『タニマチ』のような存在ではありませんでした。

部屋というより、親方からある力士の薫陶を依頼されたのです。その親方は、自分の娘とその力士を結婚させ、部屋を継がせる腹積もりだったらしく、力士の人間教育を師に頼んだということなのです。

大阪場所になると、必ず相撲観戦した後、力士と師と私の三人で飲食したものでした。

料理旅館・宝家で食事し、ミナミのクラブへ足を運ぶ。そういう感じでした。

 

宝家は旅館だったので、大きな総檜の風呂が有り、力士と一緒に入ったものでした。そういったことから、自然と親しくなり、そのうちに二人だけで遊ぶ事も多くなりました。

 

余談ですが、当時の女将はひとかどの人物だったようで、彼女の気風というか度胸を物語る逸話があります。

宝家の近所に、ある病院があるのですが、そこに広域暴力団のとある大物組長が入院していたことがありました。

ある日、地方の組長ら数人が、その大物組長を見舞った後、食事をしようと、宝家に立ち寄ったのですが、女将はきっぱりと断ったそうです。

口で言うのは簡単ですが、客商売ですから、どのような報復を被るとも限りません。食事だけなら・・・・と考えてもおかしくはないのですが、暖簾を上げたときからの方針を貫き通した女将はたいしたものだと思います。

一方、断られた組長の方も、一言の文句も言わずに立ち去ったという事ですから、それなりの人物だったということでしょうか。

 

そうしたある日の、食事の折でした。

力士の次の日の取り組み相手が横綱だったので、

『明日の横綱戦、頑張って下さい』

私が発破を掛けると、力士は、

『いやあ、それはちょっと・・・・』

急に歯切れが悪くなりました。そのときは、まさか八百長などとは思いも寄らず、

『金星を取れば、三賞も芽も出るでしょう』

と、言葉を継いだのですが、

『いや、駄目です。もう話が付いているのです』

今度は目を逸らすように言ったのです。

さすがに、私にも分かりました。

『じゃあ、上手に負けて下さい』

などど、訳の分からぬ激励をして、話を終りにしたのを憶えています。相手は横綱ですから、引退後は協会に残り、行く行くは幹部、もしかしたら理事長にだってなる可能性はあります。引退後、相撲界に残りたければ、受けざるをえなかったのでしょう。長いものには巻かれろ、です。

 

その後、いつものように朝まで遊ぶつもりでクラブへ移動すると、彼の方から、

『今日は、0時で失礼します』
と言い出したのです。

『何か用事があるんですか?』

と訊くと、彼はにやっと笑い、

『奈良へ・・・・』

とだけ言いました。私はその一言で、すぐに女性だと察しました。と言うのも、結局のところ、彼は親方の娘とは縁がなかったようで、一般の女性と婚約を発表していたからです。

 

ところが、22時過ぎ、彼が宿舎に電話を入れると、親方の命令で急遽宿舎へ戻ることになりました。

まだ、携帯が本格的に出回る前でしたので、彼は定期的に連絡を入れていたのですが、どうやら緊急事態が起こったようでした。

 

さて、それから数日後、週刊誌やテレビのワイドショーでは、その力士の話題で持ち切りになりました。彼が婚約者の他に女性を作っていたのです。奈良とは、その女性が住んでいるところだったのでしょう。

あの夜の緊急事態とは、どうやら出版社側から、記事のゲラ刷りが届いたようでした。

 

そして、さらに数日後、テレビはカメラの前で謝罪会見をする彼の姿を映し出していました。

彼は今、部屋付きの親方として後進の指導に当たりながら、HNKの解説者としても活躍していますので、実名は伏せましたが、当時かなりマスコミを騒がしましたから、何となく見当が付くかもしれませんね。

 

 

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